再雇用が終わる年、年間収支ゼロでも大丈夫?|給与が止まる月を確認するFP-UNIV活用術
FP-UNIV 活用術|年金を受け取りながら働く方へ
再雇用が終わる年、
年間収支ゼロでも大丈夫?
給与が止まる月と、年金が入る月を並べると、準備したいお金が見えてきます。
「年金も受け取っているし、今年の収入と支出はだいたい同じ。再雇用を終えても大丈夫かな」。仕事を一区切りにする前には、ほっとする気持ちと、給与のない暮らしへの心配が一緒にあるかもしれません。
特に、年の途中で仕事を終える方は、年の合計だけでは見えにくい変化があります。前半の給与が年間収入を支えていても、後半には口座のお金を取り崩す時期があるからです。まずは「辞めた後の半年」を一緒に見てみましょう。
9月公表の統計から:働く高齢者は943万人
総務省統計局は2026年9月20日、「統計からみた我が国の高齢者」を公表しました。掲載された2025年の統計では、65歳以上の就業者は943万人、就業者全体に占める割合は13.8%です。これは2026年10月の人数ではなく、前年の就業状況をまとめた数字です。総務省統計局・公表資料、高齢者の就業・本文(2026年10月9日確認)
年金と仕事の収入を組み合わせる暮らしが広がるなか、「働く期間をどこまでにするか」は、家計と暮らしをつなぐ相談になります。統計だけでご自身の働き方を決める必要はありません。健康、家族との時間、やりたいことを含めて、続ける案と終える案を比べられます。
働きながら老齢年金を受け取ることはできますが、厚生年金に加入して働く場合などは給与等に応じて老齢厚生年金の支給が調整されることがあります。ご自身の年金額は、見込額・通知書と加入状況を確認しましょう。日本年金機構のFAQ(2026年9月4日更新、10月9日確認)
数値例:年間はゼロでも、後半の半年は60万円の取り崩し
すでに通年で年金を受け取っている方が、ある年の6月で再雇用を終えるケースを考えます。ここでは家計への入金と支払いを、次のように仮定します。
- 給与の手取り入金:1〜6月に月20万円、7〜12月はなし。賞与はなし。
- 年金の手取り入金:年間240万円。月額換算20万円で、偶数月に40万円ずつ入ると仮定。
- 生活に使う支払い:毎月30万円、年間360万円。
- 給与・年金は税や保険料を差し引いた後の金額という前提。臨時の支出、退職金、運用収益、物価の変化は含めません。
| 期間 | 給与 | 年金 | 支払い | 収支 |
|---|---|---|---|---|
| 1〜6月 | 120 | 120 | 180 | +60 |
| 7〜12月 | 0 | 120 | 180 | −60 |
| 年間合計 | 120 | 240 | 360 | 0 |
年間合計はゼロでも、7月以降の半年では60万円を取り崩します。前半に増えたお金を後半の生活費に使える形で残しておけば、見通しを持ちやすくなります。翌年も給与がないなら、同じ前提では年120万円の不足になります。退職する年と、その翌年を続けて見ることが大切です。
さらに、この例の7月には年金入金がなく、支払い30万円で収支は−30万円。8月は年金40万円から支払い30万円を引いて+10万円です。2か月合計では−20万円ですが、7月の支払いに使えるお金も必要です。
年金は原則、偶数月の15日に前月と前々月の分が振り込まれます。初回の入金は手続きの状況によっても変わるため、受給開始月と実際の初回振込月を同じと考えず、通知書で確認してください。日本年金機構「老齢年金の請求手続きの流れ」(2026年7月15日更新、10月9日確認)
この表と数値は、前提を置いた単純計算です。FP-UNIVで実行した結果でも、個別の年金額や税・保険料の判定でもありません。実際の家計では、振込通知書や給与明細、納付書に合わせて確認します。
FP-UNIVでは「給与が止まる月」から確認する
1.Q2「収入」で、再雇用の期間と給与を確認する
勤務期間、月額給与、賞与の設定を確認します。給与は手取りではなく額面で入力し、税・社会保険料を含めた計算に使います。上の数値例の手取り20万円をそのまま給与欄に入れるのではなく、ご自身の給与明細に合わせて設定してください。
勤務が終わる月と、最後の給与が振り込まれる月が異なる場合は、実際の明細もあわせて確認します。退職金がある場合は、その予定も整理しましょう。
2.Q3「年金」と、退職後の生活費をそろえる
Q3で加入期間・年金額・受給開始時期を確認し、年金の見込額や通知書と照合します。Q4「生活費」では、仕事を終えた後の支出も確認してください。住まい、ローン、保険、旅行など、ほかの項目の予定も含めると、暮らし全体で考えられます。
収入が減っても、税金や保険料の支払いが同じ月にすぐ下がるとは限りません。実行結果と手元の通知書を見比べ、退職後の年まで確認しましょう。
3.「実行」後、キャッシュフロー表を個人別・月別に見る
入力を保存したら、緑色の「実行」でライフプラン分析を再計算します。結果のキャッシュフロー表で、退職する年と翌年の収入・支出・貯蓄残高を並べます。
本人と配偶者の収入を分けたいときは個人別の行へ、支出の理由を見たいときは+で内訳へ。年の金額セルをクリックすると、月ごとの金額を確認できます。給与の終わる月の前後と、年金が入らない月の残高を見てみましょう。キャッシュフロー表の最新マニュアル
4.Q11「貯蓄・投資」で、使える口座を確認する
預金・証券などの残高と、資金を引き出せる時期、赤字時の出金順を確認します。家計の赤字は、どの口座から補う予定でしょうか。総資産だけでなく、支払う月に使える資金を確認すると、積立や大きな買い物の予定を考えやすくなります。Q11の最新マニュアル
続けて働く案と、区切りをつける案を比較したいときは、利用できる「プランコピー」で元の案を残し、勤務期間など一つの条件から変えて再実行します。生活の希望も一緒に比べてみましょう。
動画:お金の流れを、表の内訳からたどる
キャッシュフロー表の個人別の行、+の内訳、月別表示の見方は、公開済みの解説動画でも確認できます。動画内の数値は、今回の記事の再雇用の例とは別のデモプランです。
仕事を終えた後の暮らしを、自分のライフプランで考える
FP-UNIVは、中立な総合ライフプランソフトです。特定の保険・金融・不動産商品の販売を目的とせず、税・社会保障制度を踏まえた月ごとのキャッシュフローで、暮らし全体の選択肢を考えます。
「給与のあるうちに何を準備するか」「仕事を終えたら、どんな時間を過ごしたいか」。利用者が自分のライフプランを持ち、働き方や家族の状況が変わるたびに育てていくために使えます。FPにとっては、計算にかける時間を減らし、相談者の話を聞き、助言や提案を考える時間をつくる道具です。
年金と再雇用が重なる時期の悩みは、ご本人には相談しにくく感じられるかもしれません。全国には似た状況の方がいます。収入の数字だけで答えを決めず、健康や暮らしの希望も、FPとの相談に持ち寄ってみてください。
今日の確認は一つで大丈夫です。保存しているプランを開き、最後の給与がある月の前後を見てみましょう。年の合計から月の流れへ進むと、次に確認したいことが見つかります。
FP-UNIVでライフプランを確認する
本記事は2026年10月9日に確認した公的資料と本番の機能をもとに作成しています。統計の公表日、統計の対象年、制度の更新日は本文で区別しています。数値例は説明用の仮定です。
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