Q3. 年金設定
ここでは以下の公的年金について、計算方法や受給年齢について設定を行います。
- 将来の年金 :老齢年金、障害年金、「万が一」の遺族年金/寡婦年金
- 受給中の年金:老齢年金、障害年金、遺族年金/寡婦年金
○ 併給調整など、年金自動計算の詳細な仕様ついては、こちらをご覧ください。
○ 年金分析については、こちらをご覧ください。
FP-UNIVでは、日本年金機構の試算結果に近づくよう、詳細なシミュレーションを行なっています。詳しくは、他ソフトとの比較の記事をご参照ください。
参考:「ライフプランソフトの計算精度の違いで、年金額に900万円もの差が。」
将来受け取る年金を設定する
(老齢年金・障害年金・「万が一」の遺族年金/寡婦年金 で共通)
将来発生する公的年金はすべて、実際の制度通り年金加入実績(月数や納付額)を基に決定されます。年金加入実績は「Q2. 収入設定」の設定から自動的に判別されるため、老齢年金・遺族年金・障害年金もすべて自動で計算されることになります。
※ 直接金額を指定することもできます。(後述)
- 老齢年金の受取開始年齢に達した時 :老齢年金
- 将来の障害認定時(Q1. 家族設定) :障害年金
- 万が一亡くなった場合 :遺族年金/寡婦年金
しかし、過去の収入状況を正確に入力できないケースも出てくることでしょう。
そこで、「ねんきん定期便」をお持ちの場合、あるいはその他の資料で過去の加入状況がわかる場合は、それらの情報を専用のフォームに入力することで、過去の加入実績として正確に反映させることができます。
具体的な設定手順
以下の1~3の設定を行ってください。
1)将来加入する年金の設定
「Q2. 収入設定」で設定して下さい。ここで設定した収入の年金タイプが、将来の加入記録となります。
※ 設定がない場合は、将来はすべて「1号被保険者」としてカウントされます。
2)年金加入実績の入力
過去の加入実績の判定方法について、以下の入力タイプから選択してください。
・(入力しない)
過去の加入実績も「Q2. 収入設定」から判別する場合に選択してください。
※ 入力がない期間はすべて「第一号被保険者」としてカウントされます。
・ねんきん定期便フォーム(50歳未満/50歳以上の2タイプ)
「ねんきん定期便」のハガキに記載されている情報をそのまま入力できるタイプです。記載情報をそのまま入力するだけなので、手軽に試算が可能です。
・詳細フォーム
「ねんきん定期便」の月数部分のフォーマットをベースに「国民年金の免除月数設定」を加えた、FP-UNIVオリジナルのフォームです。「ねんきん定期便フォーム」よりも精度の高い試算が可能です。
1. ねんきん定期便フォーム(50歳未満の方タイプ)
50歳未満の方に送られてくるハガキの内容を、そのまま入力してください。以下は、FP-UNIVの入力画面です。
※「いつまでの加入実績?」には、「ねんきん定期便」のハガキの下記赤枠の部分を入力してください。
2. ねんきん定期便フォーム(50歳以上の方タイプ)
50歳以上の方に送られてくるハガキの内容を、そのまま入力してください。以下は、FP-UNIVの入力画面です。
※「いつまでの加入実績?」には、「ねんきん定期便」のハガキの下記赤枠の部分を入力してください。
標準報酬月額の欄も必ず入力してください。
3. 詳細入力フォーム
次のような場合に使用してください。
- 保険料の免除月数を細かく指定したい場合(基礎年金)
- 標準報酬月額/標準報酬額から計算したい場合(厚生年金)
基礎加入月:「いつまでの加入実績?」「60歳の前月」の早い方の年月時点での実績
厚生加入月:①男性40歳以上(女性35歳以上)の月数が0月→ その前月時点での実績、
②それ以外は「いつまでの加入実績?」時点での実績
3)受取設定(老齢年金のみ)
1.「基本金額」は「自動計算」を選択します。2.「受給開始年齢」を設定します。
初期値は、その方の生年月日と性別に応じた「法定の受給開始年齢」です。繰上げ・繰下げ支給される場合に変更してください。
「基本金額」に任意の金額を入力してください。
※「基本金額」とは、加給年金などの加算、繰上げ繰下げ調整、在職老齢調整がされる前の金額のことです。厚生年金の場合は、報酬比例部分、定額部分、経過的加算、経過的職域加算の合計値です。加給年金などの加算額、繰上げ下げ調整、在職老齢調整は、自動的に行われますのでご注意ください。遺族年金の計算時には、長期要件を適用します。
すでに受給中の年金を設定する。
a. 受給中の老齢年金
1.「受取開始年齢」を過去の年齢にします。(初期値がすでに過去の年齢であればそのままで構いません。)2. 金額を直接入力してください。
b. 受給中の遺族年金/寡婦年金
金額を直接指定してください。「寡婦年金」は、女性のみ設定可能です。c. 受給中の障害年金
1.「Q1. 家族設定」で障害設定を基準年以前の年齢に設定します。2. そうすると「Q2. 収入設定」の「年金の受取設定」に金額の入力フォームが表示されるので、受給中の金額を入力してください。
FP-UNIVでは、年金の加入記録を確認し障害厚生年金も自動計算しています。
初診日判定ができませんので、対象外の場合は受給中の年金額を0円に指定してください。
年金計算の仕様
老齢年金の入力パターンに応じた計算の詳細は、以下のようになります。
金額の計算 老齢年金の入力パターン |
基本金額 (※1) | 自動計算 | |||
---|---|---|---|---|---|
基本金額の調整 | 家族状況に 応じた加算額 |
その他の 年金 |
|||
直接入力 |
基礎年金については上限の自動制御 |
(老齢基礎) ・繰上繰下調整 (老齢厚生) ・繰上繰下調整 ・在職老齢調整 |
(老齢年金) ・加給年金 ・振替加算 (遺族年金) ・子の加算 ・中高齢寡婦加算 ・経過的寡婦婦加算 (障害年金) ・子の加算 ・配偶者加算 |
・障害認定時に障害年金 ・万が一の遺族年金/寡婦年金 |
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自動計算 | ねんきん定期便フォーム (50歳未満タイプ) |
【定期便の基準年月までの加入に応じた金額】 + 【それ以降の加入に応じた金額】 |
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ねんきん定期便フォーム (50歳以上タイプ) |
【定期便の基準年月までの加入に応じた金額】 + 【それ以降の加入に応じた金額】 |
||||
詳細フォーム |
【基準年月までの加入に応じた金額】 【それ以降の加入に応じた金額】 「Q2. 収入設定」の情報をもとに計算 |
※1 厚生年金については、報酬比例部分・定額部分・経過的加算・経過的職域加算の合計を指します。
※2 「年金見込額」には、「ねんきん定期便」に記載の「最近の月別状況」が60歳まで続いたと仮定した場合の年金額が含まれているため、これを減算します。
○ 併給調整などさらに年金自動計算の詳細な仕様ついてはこちらをご覧ください。
○ 年金分析についてはこちらをご覧ください。